歌集が買える本屋さん〜東京三鷹・UNITÉ編〜

この連載では、日本全国のいろんな地域にある歌集を取り扱っている本屋さんを紹介します。
第２回は東京の三鷹にあるUNITÉさんを榊原紘さんがレポートします。
＊2023年2月時点の情報です。

「三鷹の森ジブリ美術館」があることで有名な東京・三鷹に2022年9月、素敵な本屋さんがオープンしました。駅から少し足をのばしたところにある「UNITÉ」さんです。

広々とした店内には歌集や句集のほか、話題になっているエッセイや詩集、学術書や絵本まで幅広いジャンルの本が並んでいます。

月15冊はコンスタントに本を読まれるという店主の大森皓太さんの読書量から導き出された品揃えはとても魅力的で、「これ気になる！」が必ず見つかります。私も、大白小蟹『うみべのストーブ　大白小蟹短編集』と、ペ・スア『遠きにありて、ウルは遅れるだろう』（斎藤真理子訳）を買いました。

喫茶スペースもあり、読んだ本をすぐに・ゆっくりと楽しむことができます。なんと！　ビールも飲めます（ハートランド）！　プリンやチーズケーキまで。

席料が別途100円かかりますが、カフェのみの利用も可能です。学生（30歳以下）の方は学生証のご提示で100円割引というのも嬉しいですね。

オンラインのショップはもちろん、お店のYoutubeチャンネルもあり（いずれも下記リンク参照）、お店のターゲット層であるという若い人を中心に、親しみやすい入口がいくつも作られています。

短詩の本は最近特に多くのお客様に買っていただけるとのことでした。もっともっと売り場が拡大してほしいです……！！

お店でのイベントが毎週のように行われているところも、「UNITÉ」さんの魅力のひとつです。今年の2月11日には、俳人の斉藤志歩さんと柳人の暮田真名さんと組んでいるユニット「砕氷船」で、「短歌み・俳句み・川柳み」という短詩入門のイベントをさせていただきました。

敷居が低いながらもたくさんの本をじっくり楽しめる、「UNITÉ」さんにぜひ行ってみてください！

住所：〒181-0013　東京都三鷹市下連雀4-17-10 SMZビル1F
アクセス：三鷹駅から徒歩15分ほど（JR三鷹駅南口から中央通りを南に約1km）

1992年愛知県生まれ、奈良県在住。
第2回笹井宏之賞大賞受賞、第31回歌壇賞次席。
2020年第一歌集『悪友』刊行、翌年重版。
ゆにここカルチャースクールで「推しと短歌」の講師を務める。

立ちながら靴を履くときやや泳ぐその手のいっときの岸になる